2014年10月31日

コケを纏った森の主

今月の初旬、北海道標津町にある標津湿原という湿原にコケ植物の調査に行っていました。
標津湿原は、ポー川という川を挟んでミズナラの森と接しています。
湿原での調査終了後、ミズナラの森に行く機会がありまして、
そこでミズナラの巨木に出会いました。森の主ですね。


ミズナラの巨木。

胸高直径から推定すると、樹齢400年以上だと思われます。
コケの衣を纏った様子がとても美しいです。


ミズナラの巨木。ちょっと寄りで。



樹上のオアシス(その1)。


樹上のオアシス(その2)。


樹上のオアシス(その3)。


  

Posted by 上野健 at 21:22

2014年10月28日

苔をみる旅Act.11のご案内

山の木々が色づく季節、紅葉も楽しみつつ、苔生す世界にじっくり身を置いてみよう!
ということで、苔をみる旅Act.11は、東京青梅市にある御嶽山を訪れます。
しかも、御岳山頂の集落にある宿坊に泊まるという一泊二日の旅となります。
以前から予告しておりましたが、正式に開催が決定致しました。
一泊二日の旅なので、じっくり苔がみられます。
山頂の御師集落周辺、武蔵御嶽山神社、神社周辺の森、七代の滝と綾広の滝、
ロックガーデンなどなど、見所いっぱいの御嶽山です。
宿は、大変趣のある素敵な宿坊に泊まります。
宿の予約の都合上、参加ご希望の方は早めにお申し込み下さいませ。

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苔をみる旅Act.11
「御嶽山(みたけさん)の宿坊と苔生す世界」
日時:11月15日(土)13:00~16日(日)16:30くらいまで。
集合:15日、御岳ケーブルカー山頂駅13:00
解散:16日、御岳ケーブルカー山頂駅16:30頃
参加費:15000円(宿泊費を含む)
定員:8名
お問い合わせ、お申し込み先:sanionia@nifty.com(上野)
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苔をみる旅、それは足もとの自然を巡る旅。




馬場家御師住宅の苔生した屋根。


武蔵御嶽山神社。


ヒノキゴケ。


七代の滝。


ロックガーデン。


宿泊する宿坊は、「山楽荘」という宿坊です。
とても素敵な宿です。
宿のHP
http://www1.ocn.ne.jp/~sanraku/


山楽荘の入り口路地。


山楽荘。
  

Posted by 上野健 at 08:21

2014年10月27日

苔をみる旅Act.10のご報告

先日の土曜日、
とても気持ちのいい秋晴れのもと、「苔をみる旅Act.10」が無事開催されました。
今回の旅の舞台は、東京調布市にある深大寺というお寺とその周辺です。
当日の深大寺は、一般の参拝客や七五三のお詣りの家族、
外国からの観光客などでかなりの人出でした。
まあ、楽しい、賑やかな雰囲気でしたね。
そんな人混みの中、じっくり苔がみられたのでしょうか・・・。
ということで、深大寺での苔をみる旅の模様を報告させて頂きます。
深大寺は、境内や周辺を流れる湧水の清流によって、
とても清々しい気が充満しているところです。
そして、その清流とそこに生える苔とそこに当たる光が
何とも言えない素敵な景観を生み出しているのです。

さて、旅は石組みで囲われた不動尊の行場の苔を見に行くことから始まりました。
ここは湧水が石壁から滝のように流れ落ちている場所で、
水が打ち付ける面から2,30cmの高さのところまで苔がびっしり生えています。
時間帯によって光の当り具合が異なり、苔の見え方やこの場の雰囲気が全く違って見えます。
下の写真は下見のときに撮った写真なのですが、
当日はこんな風には見えなかったかもしれません。


不動尊の行場。


苔から水が滴る様子がとても美しい。
双眼鏡を使うと、苔が身近に見えます。生えているコケは、おそらくアオハイゴケだと思われます。


次に向かったのは、集合場所となった大黒天と恵比寿様が祀られているお堂の向かいにある清流です。
ここでは、水の中に生える苔をみました。


大黒天と恵比寿尊が祀られているお堂。


湧水が流れる清流。
流水の中や周辺には苔がびっしり生えています。
写真にみられる苔はウキゴケRiccia fluitansです。


アオハイゴケ。
深大寺周辺の水中、水辺で最も目立つコケ。


ホソバミズゼニゴケ?


水辺にはびっしりジャゴケが生えているのですが、水の中にも生えています。
葉状体がちょっと薄っぺらくなっている?
植物体の周辺に気泡が付着しているので、光合成をしているのが分かります。


次に向かったのは、深沙堂というお堂の裏手にある聖地。
深大寺の発祥に関わる泉だそうです。


聖地とされる水源池。
アオハイゴケが土台を作り、その上にウキゴケが乗っかるように生えています。


深沙堂の周りで、ホソバミズゼニゴケ、ヒメジャゴケの無性芽の造形に感嘆し、
境内ではホンモンジゴケの深い緑色を味わいました。


ピンぼけですが、ヒメジャゴケの無性芽。


深沙堂の境内に生えるホンモンジゴケ。
銅葺き屋根から供給される銅イオンが銅ゴケ、ホンモンジゴケを育んでいます。
ホンモンジゴケと光斑(サンフレック)の競演が何とも美しいです。

お昼近くになって、門前の食べ物屋さんが軒を並べる通りに向かいました。
この通りの脇もずーっと湧水の水路がありまして、水辺を苔が彩っています。
まずは、お蕎麦屋さんにある水車に生えている苔を・・・。


お蕎麦屋さんにある水車。


苔生した水車。


苔生した水車の周辺。
オオバチョウチンゴケがみられます。


水車付近の苔を見ております。


ルーペを使って観察。


水車の飛沫を浴びるゼニゴケ。
どこでも見られる苔なんですが、やはり生えている場所によって違ってみえますよね。
きれいです。

お腹が空いてきたなあと思っていましたら、12時を回っていました。
まだ、ほとんど歩いていないのですが・・・(笑)。
ということで、昼食の時間です。
昼食は、各自好きなお店で好きな物を調達してきて
通りに置かれたベンチで食べることにしました。
いろんなお店があって楽しいです。


昼食タイム。
揚げたての天ぷら蕎麦を食べています。いい顔をされていますね。


お腹が満たされ、午後の散策へ。
どんな苔に会えるかな。
まずは、食べ物屋さんの通りで苔観察の続きをすることに。
通りの脇を流れる水路周辺には、アオハイゴケ、ゼニゴケ、ケゼニゴケ、ホソバミズゼニゴケ、
ハリガネゴケ、サワゴケなどが生えています。途中、ベンチに座って顕微鏡を使ってケゼニゴケの生殖器官をじっくりみてから、
やっと、深大寺本堂の境内へと向かいました。


深大寺の山門。
茅葺き屋根が素敵です。正面からみると、山門の屋根には目立つような苔は生えていません。


深大寺の本堂。

深大寺本堂の境内では、まず、
旧庫裡(保存棟)、客殿の周辺で苔をみることに。
深大寺本堂の境内は人がたくさんいてとても賑やかなのですが、
我々が目指すところは人があまり見向きもしないようなところなのでちょいと別世界。


苔生した石の水鉢。


地面に生えている苔をほんの少しお借りして、ルーペで観察。


観察したあとは生えていた場所に戻します。


苔がもりもり生えているお手水。


手で苔の触感を確認中。



樹幹着生の苔をみたり・・・。


切り株の上の苔をみたり・・・。

深大寺本堂の境内でたっぷり苔をみた後、元三大師堂へ。
元三大師堂の境内では、ヒロクチゴケをみました(写真なし)。
ここでは、我々の行動がちょっと奇異に見えたのか、「何してるの?」と何度か聞かれました。

元三大師堂でしばし時間を過ごし、次は開山堂というお堂へ。
途中、石壁に着いたヒナノハイゴケや小さな茎葉タイ類を観察し、
開山堂では、芽を出したばかりのホウオウゴケに出会いました。


元三大師堂と開山堂を結ぶ石段と石組みで作られた側壁。


石段の側壁に生えている小さな茎葉タイ類。
種名は分かりません。


開山堂でホウオウゴケをみて、その周辺を散策した後、
再び、深大寺本堂に向かいました。


改めて山門を見上げてみると、山門の屋根の反対側はたくさん苔が生えていることに気がつきました。
しかも胞子体をたくさん付けていて、下から見るととてもきれいなのです。
こんなとき、双眼鏡は役に立ちますね。


本堂境内に植えられているケヤキ。
樹幹に着いている苔(コモチイトゴケやツヤゴケなど)が見事です。
シダ植物も(ノキシノブ)も趣があります。

本堂の境内でまたしばらく時間を過ごしたあと、お腹が空いたのでおやつの時間に。
また、それぞれ好きな物を買ってきてベンチで食べることに。
私は焼き草餅と参加者の方から頂いたチョコレートを食べました。


焼き草餅。


水生植物園の看板。
おやつの時間が終わってまだ少し時間があったので、近くにある水生植物園に行くことにしました。
ここにはハタケゴケが生えています。


ハタケゴケの毛虫に食べられた痕や胞子体が出てきた痕をみんなで探しています。


ハタケゴケRiccia glaucum


夕刻ののどかな時間を水生植物園で過ごしたあと、再び深大寺の門前へ。
鬼太郎のツリーハウスがある鬼太郎茶屋でお土産などみて、旅は終わりを迎えました。



屋根が苔生した鬼太郎のツリーハウス。


鬼太郎茶屋。
写真はお休みのときのもの。


参加して頂いた方たち。

皆さんのお陰で楽しい旅になりました。
今回の旅は、開催日の一週間前まで参加申し込みが一件もなかったので、
開催が危ぶまれました。
しかし最終的に4名の方に参加して頂き、旅を開催することが出来ました。ありがとうございました。
いつもそうなのですが、今回改めて、参加者がいて下さるので「苔をみる旅」が開催出来ているなあとつくづく思いました。
いつもありがとうございます。心より感謝致しております。


  

Posted by 上野健 at 14:58

2014年10月23日

霜降

本日は、二十四節気でいうところの「霜降」という日だそうです。
まだまだ低地では霜が降りるということはないのですが、標高の高いところでは霜が降りる季節が訪れています。先日、北八ヶ岳で行われた苔の観察会に講師として参加してきたのですが、
そこで遭遇した「霜降り」ゴケです。


「霜降り」ゴケ。
霜が溶けると、エゾスナゴケ Racomitrium japonicum になります。


こちらは、シモフリゴケRacomitrium lanuginosum


同じく、シモフリゴケRacomitrium lanuginosum




  

Posted by 上野健 at 17:55

2014年10月22日

苔をみる旅Act.10のご案内(再掲)

苔をみる旅Act.10の案内を再掲します。

苔をみる旅、それは足もとの自然を巡る旅。
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苔をみる旅Act.10
「深大寺」
日時:10月25日(土)10:30~16:00くらい(途中で昼食を挟みます)
集合:深大寺「大黒天・恵比寿尊」前
深大寺へのアクセスは下記を参照してください。
http://www.jindaiji.or.jp/contact/
解散:深大寺バス亭
参加費:3000円
定員:8名
お問い合わせ、お申し込み先:sanionia@nifty.com(上野)
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清流と苔と太陽の光が織りなす光景は必見です。
門前には、蕎麦屋さんや団子屋さんがいくつも軒を並べており、
食べ歩きも楽しめるでしょう。


蕎麦屋さんの苔生した水車。


深大寺の山門。


一般の人の立ち入りが禁止となっている不動尊の行場。


水生のコケ、アオハイゴケ。


水の中のジャゴケ。


水辺に生えるゼニゴケ。




予告
11月15日(土)~16日(日)に、
東京青梅市の御岳山において、一泊二日の苔をみる旅を開催する予定です。
(Act.11になります)
ただし、最少催行人数を3人とし、参加者が集まらなければ中止と致します。
宿(宿坊)の手配がありますので、興味のある方は早めにご連絡ください。
よろしくお願い致します。

  

Posted by 上野健 at 09:27

2014年10月21日

苔をみる旅Act.9のご報告

続けて、苔をみる旅の報告を。
去る9月27日(土)に、苔をみる旅Act.9が開催されました。
旅の舞台は、東京の下町風情が残る根津界隈。
都立庭園シリーズの第3弾で、都立庭園の旧岩崎邸庭園を旅の一番の目玉と考えたのですが、
ちょっと物足りないので、根津神社、江戸千家の茶室、横山大観記念館を目的地に加えました。
都会のオアシス的な場所に生えている苔を見ることを旅のテーマにしつつ、
古い日本の建築物、或いは建築物と苔の組み合わせも楽しめたらいいなと思っていました。
「和」を感じて頂けたらなと。

旅の出発点は、根津神社です。
まずは、根津神社のなかにある駒込稲荷神社に向かいました。


駒込稲荷神社。


溶岩で出来たお稲荷様の土台が見事に苔生しています。


主なコケはサヤゴケ。


稲荷神社の境内に生えているコケの一つ、ケゼニゴケ。
コロニーがちょいと、立体的になっています。


赤い鳥居をくぐって、根津神社の本殿へ向かいます。


根津神社本殿の境内には、ホンモンジゴケが作り出した緑色の鮮やかなコケのマットがあります。


自然のアート作品ですね。


本殿の境内を出たところには、コバノチョウチンゴケが生えています。


コバノチョウチンゴケのマットには、所々に茶色くなった部分がありました。
これはコケが菌類に寄生されて枯れた部分だと思われます。
コケだって枯れます。

根津神社の境内でお弁当を食べた後、神社を後にして次の目的地へと向かいました。
根津神社の正面入り口を出るとすぐに焼きかりんとう屋さんがあったので、
ちょっと寄ってみました。



焼きかりんとう屋さん。

試食をいくつかさせてもらってから、
宇治金時味を一袋買い、お土産にしました。
ここで根津界隈の地図をもらい、現在地や目的地までの道のりを確認してみると、
近くにお化け坂という坂があるのを発見し、行ってみることに。


お化け坂。

上りと下りで階段の段数が違うというお化け坂を登り、
異人坂を下ってメインストリートの不忍通りに出ました。


異人坂。
異人坂のコンクリート擁壁にはハマキゴケがびっしり。


ハマキゴケ。

次の目的地、江戸千家の茶室へと向かう途中、
路地のちょっとした空き地にベンチが置いてある休憩スペースがあって、苔をみることに。


Nikonのファーブルを使って苔の観察中。
何を見ているかというと、ゼニゴケの雄器托から出てくる精子の塊を見ています。


ゼニゴケの雄器托。


屋根が苔生した江戸千家の茶室の門。
じつに趣があります。
実はここで、ハプニングがありました。
一円庵という江戸千家の茶室は、東京都の文化財に指定されているので、
私はてっきり一般公開されているものと勘違いして参加者の方と庭に入って苔を見ていましたら、
ここは私邸だということをこのお庭のご主人に告げられ・・・。ショック。大変失礼致しました。
参加者の方もごめんなさい。
ただ、この江戸千家に出入りしている茶道の道具屋さんがたまたま我々に対応してくださり、
丁寧に江戸千家のことや茶室に関して教えてくださいました。
何だか救われました。ありがとうございました。
そして、動揺が静まったところで次の目的地へ。

目的地へ向かう途中、盆栽の直売所があったので寄ってみることに。


盆栽の直売所、上野グリーンセンター。
ここには、比較的小さな鉢の盆栽がたくさん並べられており、
鉢によって苔がびっしり生えています。意外と楽しい時間となりました。

次の目的地は、横山大観記念館。
ここは、大観の実際の住居兼、アトリエだったところが、そのまま記念館になっています。
横山大観の作品も見どころなのですが、ここでは古い日本家屋と庭を埋め尽くす苔を見てもらおうと思いました。


横山大観記念館の門。


大観記念館の庭です。
コツボゴケとゼニゴケがせめぎ合っているのがおもしろいです。
記念館の解説員の方によると、庭を管理する上でゼニゴケ(オニゴケと呼んでました)が殖えて大変なんだそうだ。
ここでも嫌われているのか・・・ゼニゴケ。
横山大観の作品にもちょっとだけ触れ、庭の苔も堪能した後は、
最後の目的地、旧岩崎邸庭園へ。


旧岩崎邸の入り口道路脇の植え込みにて、苔の観察中。


何を見ているかというと、胞子体を付けたナミガタタチゴケ。
林立する胞子体がとても美しいです。


旧岩崎邸の洋館です。
現存する旧岩崎邸は、岩崎財閥三代の岩崎久弥が建てた洋館と和館から成っています。
設計者はジョサイア・コンドル。
洋館も様々な技巧が施され見どころがいっぱいあるのですが、
私は和館の方が好きです。
洋館を一通り見学した後、和館へ。
和館は建物自体の作りや畳の香りが落ち着く環境を作り出しているのですが、
なんと言っても和館のなかにある中庭が素晴らしいです。
ここを見て頂きたい、ここに参加者をお連れしたかったのです。


旧岩崎邸和館の中庭。
ホンモンジゴケがびっしりと地面を覆い、深い緑色を呈しています。
ところどころ、乾燥によるひび割れもあり、何とも言えない雰囲気を醸し出しています。


別の角度から。
いいですね。
畳が敷き詰められた廊下から観察することができ、時間が経つのを忘れます。

中庭に隣接するようにお茶屋さん(喫茶室)があり、抹茶が頂けます。
抹茶好きなので、有り難いです。
当然、抹茶を注文しました。参加者の方も。


抹茶セット。
練りきりは「桔梗」でした。


一人、一人練りきりの形や色が違うのがおもしろい。
こちらは「菊」。


こちらは・・・、何だっけ?


和館の出口も苔生しております。


ケヘチマゴケです。

写真はないのですが、和館の出口の近くにある大きな転石の上に生えているエゾスナゴケをみた後、
庭園をしばし散策して旅は終わりを迎えたのでした。


今回の参加者はお二人でした。
ありがとうございました。
お陰で楽しい旅が出来ました。
感謝です。











  

Posted by 上野健 at 06:56

2014年10月20日

苔をみる旅Act.8のご報告

大幅に遅れておりました、苔をみる旅の報告をさせて頂きます。
8月最後の日、苔をみる旅Act.8が東京都檜原村において無事開催されました。
今回の旅は滝巡りの旅です。
旅の直前まで、天気予報では雨マークが付いていたのですが、当日は見事に晴れました。
苔をみるだけなら雨でも構わないのですが、参加者の方に滝の清涼感も味わって頂きたかったので、晴れてよかったです。

まず、最初に訪れたのは小天狗滝。

小天狗滝。


水流が起こした風が冷たくて気持ちいいです。


滝によって生えている苔や目立つ苔が異なっており、
ここに生えている苔で目立ったのはジャゴケでした。

次に訪れたのは、天狗滝です。
今回訪れた滝の中で落差が一番あります。


天狗滝。


滝の湿崖に生えているサワゴケを双眼鏡で観察中。


サワゴケ。


天狗滝周辺の岩には、フデゴケも生えています。


次の目的地、綾滝に向かう途中の道標に生している苔を観察。


綾滝への道中でみられる、立つコケ(ナミガタタチゴケ)と這うコケ(ハイゴケ)のせめぎ合い。


ウキゴケ。
蛍光色がきれい。


渓流沿いの転石を覆うエダツヤゴケ。


コケが作ったベッドから芽生えたスギの実生。


綾滝。
直前まで降った雨の影響で、いつもより水量が多かったです。
それでもやさしい滝です。


綾滝で、お弁当タイム。
参加者の方がお湯を沸かして暖かいお茶を作ってくれました。
お弁当を食べてから綾滝周辺の苔の観察を楽しみました。


綾滝の湿崖に生えていたのは、アオハイゴケでした。


シダ植物のイワヒバも生えています。


ルーペで苔の観察中。


同じく、観察中。

綾滝まで三つの滝を巡りましたが、まだ時間的にも体力的も余裕があったので、
さらに払沢の滝まで足を延ばすことにしました。
払沢の滝に向かう途中、近くまで行けないのですが、道路から茅倉の滝という滝もみえました。


茅倉の滝。


払沢の滝に入り口にある豆腐屋「ちとせ屋」さんにちょっと立ち寄り。


豆乳ソフトクリームを食べました。
美味しい。

最後に訪れたのが、払沢の滝。これで、茅倉の滝を合わせると五つ目の滝です。

払沢の滝。
五つの滝のなかで一番水量が多く、力強い滝です。
ここでしばし、ボーッとした時間を過ごし、帰りのバス亭に向かいました。


参加してくださった方たちです(バス亭にて)。
本当はもう一名いらっしゃるので(写真NGということで)、今回は4名の方に参加して頂きました。
皆さんのお陰でとても楽しい旅になりました。
ありがとうございました。
  

Posted by 上野健 at 12:43

2014年10月02日

苔をみる旅Act.10のご案内

秋の行楽スポット、かどうかは分かりませんが、
東京・調布市にある古刹「深大寺」を訪れます。
深大寺の周辺には湧水源があり、清流のせせらぎがあります。
そのせせらぎには水生の苔がびっしり生えており、
清流と苔と太陽の光が織りなす光景は必見です。
門前には、蕎麦屋さんや団子屋さんがいくつも軒を並べており、
食べ歩きも楽しめるでしょう。
いやー、楽しい旅になりそうです。


深大寺の山門。


一般の人の立ち入りが禁止となっている不動尊の行場。


水生のコケ、アオハイゴケ。


水の中のジャゴケ。


蕎麦屋さんの苔生した水車。


鬼太郎の家の屋根も苔生しています。





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苔をみる旅Act.10
「深大寺」
日時:10月25日(土)10:30~16:00くらい(途中で昼食を挟みます)
集合:深大寺「大黒天・恵比寿尊」前
深大寺へのアクセスは下記を参照してください。
http://www.jindaiji.or.jp/contact/
解散:深大寺バス亭
参加費:3000円
定員:8名
お問い合わせ、お申し込み先:sanionia@nifty.com(上野)
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予告
11月15日(土)~16日(日)に、
東京青梅市の御岳山において、一泊二日の苔をみる旅を開催する予定です。
(Act.11になります)
ただし、最少催行人数を3人とし、参加者が集まらなければ中止と致します。
宿(宿坊)の手配がありますので、興味のある方は早めにご連絡ください。
よろしくお願い致します。

  

Posted by 上野健 at 23:21