2015年11月28日
御岳山の石灰岩地
本日、奥多摩・白丸での苔をみる旅の開催日です。
乗る電車を間違えて御嶽駅で途中下車。
先週、石灰岩地に生えているコケを調べるために御嶽山に登りました。
御嶽山域にはちょっとだけ石灰岩の露頭が存在しています。
下の写真はその露頭。
霧雨が降るような天気だったので、幻想的な雰囲気になっています。
石灰岩にはびっしり、コケが生えていました。
石灰岩地だけに生えるという訳ではありませんが、
石灰岩を好むタイ類、クラマゴケモドキがたくさん生えていました。

石灰岩の露頭。

石灰岩の露頭(別の角度から)。
面白い形に浸蝕されています。

クラマゴケモドキの群落。

クラマゴケモドキの群落(ちょっと拡大)。

クラマゴケモドキ。
乗る電車を間違えて御嶽駅で途中下車。
先週、石灰岩地に生えているコケを調べるために御嶽山に登りました。
御嶽山域にはちょっとだけ石灰岩の露頭が存在しています。
下の写真はその露頭。
霧雨が降るような天気だったので、幻想的な雰囲気になっています。
石灰岩にはびっしり、コケが生えていました。
石灰岩地だけに生えるという訳ではありませんが、
石灰岩を好むタイ類、クラマゴケモドキがたくさん生えていました。
石灰岩の露頭。
石灰岩の露頭(別の角度から)。
面白い形に浸蝕されています。
クラマゴケモドキの群落。
クラマゴケモドキの群落(ちょっと拡大)。
クラマゴケモドキ。
Posted by 上野健 at
10:17
2015年11月13日
落ち葉への対応
この時期、
落葉樹の色鮮やかな紅葉や黄葉も心を動かしますが、
地面に厚く降り積もった落ち葉も感慨深いものがあります。
この大量の落ち葉、コケにとっては大敵。
埋もれてしまって光が受け取れず、光合成が出来なくなります。
ですから、落葉広葉樹林の林床に生えているコケは、
地面が盛り上がったマウンド(小丘)や石の上、倒木の上など、
落ち葉が積もりにくい場所に生育場所を確保しています。

落葉広葉樹林の中の小高くなった場所に生えているコケ群落(北海道ポンポン山)。
そんな中、
落ち葉を突き抜けて地上を目指すコケもいくつか存在しています。
フジノマンネングサもその一つ。
亜高山帯において落葉広葉樹(ダケカンバなど)が生えているところでよく見かけます。

落葉(ダケカンバの葉)を突き抜けて成長するフジノマンネングサの若いシュート。
ピンぼけていますが…。

落葉を突き抜けて成長したフジノマンネングサの茎。

落葉を突き抜けて成長したフジノマンネングサ。
とても美しいコケであると同時に、健気です。
落葉樹の色鮮やかな紅葉や黄葉も心を動かしますが、
地面に厚く降り積もった落ち葉も感慨深いものがあります。
この大量の落ち葉、コケにとっては大敵。
埋もれてしまって光が受け取れず、光合成が出来なくなります。
ですから、落葉広葉樹林の林床に生えているコケは、
地面が盛り上がったマウンド(小丘)や石の上、倒木の上など、
落ち葉が積もりにくい場所に生育場所を確保しています。
落葉広葉樹林の中の小高くなった場所に生えているコケ群落(北海道ポンポン山)。
そんな中、
落ち葉を突き抜けて地上を目指すコケもいくつか存在しています。
フジノマンネングサもその一つ。
亜高山帯において落葉広葉樹(ダケカンバなど)が生えているところでよく見かけます。

落葉(ダケカンバの葉)を突き抜けて成長するフジノマンネングサの若いシュート。
ピンぼけていますが…。
落葉を突き抜けて成長したフジノマンネングサの茎。

落葉を突き抜けて成長したフジノマンネングサ。
とても美しいコケであると同時に、健気です。
Posted by 上野健 at
18:57
2015年11月03日
苔をみる旅Act.23のご案内
11月になりました。
山は紅葉の季節ですね。
東京の奥多摩に苔むす素敵な空間を見つけました。
白丸にある「数馬の切通し」という古道の周辺です。
下旬になると、紅葉のピークはとうに過ぎているかもしれませんが、
晩秋の一日を奥多摩の森で苔を見ながらのんびり過ごしましょう。

数馬の切通し。
元禄時代に人力で開墾されたという切通し。

切通しの入り口付近から上を見上げた様子。
この上に祠があります。

祠がある場所にある苔むす素敵な空間。
ご神木のようなアラカシ。

苔むすエノキの古木。

白丸湖の一部。
*********************************************
苔をみる旅Act.23
「奥多摩・白丸、数馬の切通し」
日時:11月28日(土)10:45~17:00頃(途中で昼食、お茶の時間を挟みます)
集合、解散:JR青梅線白丸駅
参加費:3000円
定員:8名
お問い合わせ、お申し込み先:sanionia@nifty.com(上野)
*********************************************
苔をみる旅、それは足もとの自然を巡る旅。
山は紅葉の季節ですね。
東京の奥多摩に苔むす素敵な空間を見つけました。
白丸にある「数馬の切通し」という古道の周辺です。
下旬になると、紅葉のピークはとうに過ぎているかもしれませんが、
晩秋の一日を奥多摩の森で苔を見ながらのんびり過ごしましょう。
数馬の切通し。
元禄時代に人力で開墾されたという切通し。
切通しの入り口付近から上を見上げた様子。
この上に祠があります。
祠がある場所にある苔むす素敵な空間。
ご神木のようなアラカシ。
苔むすエノキの古木。
白丸湖の一部。
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苔をみる旅Act.23
「奥多摩・白丸、数馬の切通し」
日時:11月28日(土)10:45~17:00頃(途中で昼食、お茶の時間を挟みます)
集合、解散:JR青梅線白丸駅
参加費:3000円
定員:8名
お問い合わせ、お申し込み先:sanionia@nifty.com(上野)
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苔をみる旅、それは足もとの自然を巡る旅。
Posted by 上野健 at
10:13
2015年11月02日
孔雀苔
先日、無事に苔をみる旅Act.22が開催されました。
その中で、金剛の滝において参加者の方がクジャクゴケを見つけました。
平凡社の図鑑によると、もっとも美しいセン類の一つとされています。

クジャクゴケ Hypopterygium fauriei
和名は、全体がクジャクが羽根を広げている様に見立てられたことによる。
いっぱい目があると、思いがけない発見があるので面白いです。
上の写真は曇り空の夕刻に急いで撮った写真なので、暗くてぼやっとしていて見にくいです。
なので、以前、奈良で学会があったときのエクスカーションで行った場所に生えていた
クジャクゴケの写真を追加して載せておきます。

クジャクゴケのコロニー全形 (奈良)。

近付いて上からみたクジャクゴケ(同上)。
枝分かれしている部分が結構重なり合って見えますが・・・。

横からみたクジャクゴケ(同上)。
横から見ると、規則正しく並んでいるように見えます。

より近付いて横からみたクジャクゴケ(同上)。
出来るだけ光合成をする部分が重ならないようにしているのでしょう。
クジャクゴケの学名、
Hypopterygium faurieiの意味。
属名は、hypo (under、下の)+pterygion (小さな翼)で、
小さな翼の下に付いているという意味。
具体的に言うと、
雌花序の付く位置(胞子体が付く位置)が小さな翼(枝分かれしている部分全体)の根元にあるという意味らしい。
種小名fauriei は、フォーリーという人名(明治期に日本の植物採集をしたフランス人宣教師フォーリーのこと)。
英語では、umbrella moss (アンブレラ・モス)と呼ぶ場合もある。
植物体全体の形を傘に見立ててのこと(柄があって先端部分が骨組みのように広がっている)。
傘ゴケである。
その中で、金剛の滝において参加者の方がクジャクゴケを見つけました。
平凡社の図鑑によると、もっとも美しいセン類の一つとされています。

クジャクゴケ Hypopterygium fauriei
和名は、全体がクジャクが羽根を広げている様に見立てられたことによる。
いっぱい目があると、思いがけない発見があるので面白いです。
上の写真は曇り空の夕刻に急いで撮った写真なので、暗くてぼやっとしていて見にくいです。
なので、以前、奈良で学会があったときのエクスカーションで行った場所に生えていた
クジャクゴケの写真を追加して載せておきます。
クジャクゴケのコロニー全形 (奈良)。
近付いて上からみたクジャクゴケ(同上)。
枝分かれしている部分が結構重なり合って見えますが・・・。
横からみたクジャクゴケ(同上)。
横から見ると、規則正しく並んでいるように見えます。
より近付いて横からみたクジャクゴケ(同上)。
出来るだけ光合成をする部分が重ならないようにしているのでしょう。
クジャクゴケの学名、
Hypopterygium faurieiの意味。
属名は、hypo (under、下の)+pterygion (小さな翼)で、
小さな翼の下に付いているという意味。
具体的に言うと、
雌花序の付く位置(胞子体が付く位置)が小さな翼(枝分かれしている部分全体)の根元にあるという意味らしい。
種小名fauriei は、フォーリーという人名(明治期に日本の植物採集をしたフランス人宣教師フォーリーのこと)。
英語では、umbrella moss (アンブレラ・モス)と呼ぶ場合もある。
植物体全体の形を傘に見立ててのこと(柄があって先端部分が骨組みのように広がっている)。
傘ゴケである。
Posted by 上野健 at
17:49