2015年08月22日
水分傾度
野外でコケがどのように生きているかということを観察する一つの個人的な視点として、生育地の水分条件の変化(水分傾度)に応じてコケがどのように対応しているのかというモノがあります。例えば、水分傾度に応じて種の分布に何らかのパターンがあるかとか、同じ種でも植物体の形態や生理に何らかの変化がないかとか。だから、明瞭な水分傾度を野外で見付けると、嬉しくなります。

水分傾度に沿って色が違って見えるサンカクミズゴケ(北海道標津湿原)。
写真左側の緑色が鮮やかに見える部位が地形的に窪んでいて水が溜まっている場所。そこから右に行くにつれて地形的に盛り上がり、乾いてきている。
水分傾度は人為的に掘られた水路によってもたらされている。
一番湿っている場所から乾いている場所に生育しているサンカクミズゴケの写真を
順に以下に示す。

地形的に窪地の底に生えている(一番湿っている)サンカクミズゴケ。
水分を一番得やすく、植物体全体が湿っている。

窪地のそこから僅かに離れた場所に生えているサンカクミズゴケ。
輪生する枝が若干、乾き気味。

窪地からさらに離れた場所に生えているサンカクミズゴケ。
輪生する枝が乾いている。どのように植物体が乾いていくのか分かる。

窪地から一番遠い場所に生えている(一番乾いている)サンカクミズゴケ。
植物体が全体的に乾き気味。
このサンカクミズゴケが水分傾度に対してどのような応答をしているかは、今後の調査を待ちます。
水分傾度に沿って色が違って見えるサンカクミズゴケ(北海道標津湿原)。
写真左側の緑色が鮮やかに見える部位が地形的に窪んでいて水が溜まっている場所。そこから右に行くにつれて地形的に盛り上がり、乾いてきている。
水分傾度は人為的に掘られた水路によってもたらされている。
一番湿っている場所から乾いている場所に生育しているサンカクミズゴケの写真を
順に以下に示す。
地形的に窪地の底に生えている(一番湿っている)サンカクミズゴケ。
水分を一番得やすく、植物体全体が湿っている。
窪地のそこから僅かに離れた場所に生えているサンカクミズゴケ。
輪生する枝が若干、乾き気味。
窪地からさらに離れた場所に生えているサンカクミズゴケ。
輪生する枝が乾いている。どのように植物体が乾いていくのか分かる。
窪地から一番遠い場所に生えている(一番乾いている)サンカクミズゴケ。
植物体が全体的に乾き気味。
このサンカクミズゴケが水分傾度に対してどのような応答をしているかは、今後の調査を待ちます。
Posted by 上野健 at 12:16