2009年02月10日

コケのある風景~その3

「なぜ、山に登るのですか?」と問われれば、「そこにコケがあるから」と答える。
コケの調査や採集でこれまで多くの山に登ってきた。登山中の喉の渇きを潤してくれる水のおいしさは、私が今さら言うまでもない。登山道に水場があり、湧き水や浸みだし水をその場で飲むなら、さらにおいしく感じるだろうし、水場が苔むしていたら、そこはもう私にとっての最上のヒーリング空間となる。写真は、南アルプスの広河原から白根御池小屋に向かう途中の樹林帯にある水場。


コケは維管束植物とは趣の違った緑を提供している。



ここに優占的に生育するのは、ミズシダゴケ(中央)とオクヤマハリガネゴケ(両脇)。



苔むした岩のくぼ地に溜まった水。小鳥の水浴び場にもなるのだろうか・・・。



ミズシダゴケのコロニーの中を水が流れる。



水濡れるオクヤマハリガネゴケの胞子体。  

Posted by 上野健 at 12:13