2016年12月01日

苔をみる旅Act.35の報告

先月26日、あきる野市の深沢という集落において、苔をみる旅Act.35が開催されました。
今回の旅の主な目的は、
この集落にある山抱きの大樫という苔生したウロジロガシの巨木に会いに行くことでした。
多くの人を魅了するこの木のお陰で、
本ブログで旅の告知をしてから僅か2日で参加希望者が定員を超えるという異例の事態となりました。
下見時の写真や旅の様子を写した写真をただ貼り付ける簡単な形ではありますが、
旅の報告をさせて頂きます。

集合場所は、JR五日市線の終点、武蔵五日市駅。
駅から歩いて山抱きの大樫を目指します。
途中、苔がびっしりと生えた石垣やコンクリートの法面が続くので、
コケを観察しながら進みます。
目的とする場所にいつ辿り着けることやらですが、流れに任せて歩を進めましょう。

苔をみる旅Act.35の報告
コンクリートのコケ壁。
それぞれ思い思いに観察。

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オブジェ風コケ壁。

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絵画作品風の放射状に広がったコケのコロニー。
2種類のツヤゴケが確認出来ました。

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立て看板の屋根上のコケガーデン。
スギの実生が生えています。

昼食は、穴澤天神社という神社の境内をお借りしました。
一週間前に訪れた下見の時には境内に植えられたカエデは紅葉真っ盛りだったのですが、
前々日に降った雪のせいで、だいぶ葉が散ってしまいました。

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下見時の紅葉。

お陰で、神社の境内は紅葉した落ち葉で埋め尽くされています。
ですが、その隙間から顔を覗かせるコケがとても綺麗でした。

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思い思いに神社境内を散策。

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神社境内の落ち葉とコケ。
この時期の赤と緑は美しい。

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みんなでお昼ご飯。

昼食後、目的の場所へと向かう道を外れ、
希望する人だけ(参加者のほぼ全員でしたが)、公衆トイレへ。

公衆トイレは、立派なお庭がある個人宅の敷地内にありました。
そのお庭に置かれた石や植えられた木は、びっしり苔むしていました。
思いがけなく、素敵な景観見ることが出来ました。

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公衆トイレの周りの庭の一部。

トイレを済ませた後は、元来た道に戻って、再び大樫を目指します。

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山抱きの大樫。

露出した石灰岩を抱えるように生えている山抱きの大樫。
何度見ても素晴らしい。
苔生したウロジロガシの巨木は、水分条件や光条件によって様子が違って見えます。
美しいです。
しばし、立派な大樫の姿を眺めたり、写真に収めたりしながら、時間を過ごし、
大樫を満喫したところで、石灰岩に生えるコケの観察となりました。
その後、近くにある深沢小さな美術館へ。
ここは造形作家の友永詔三さんの作品を展示する美術館です。
美術館自体も友永さんの手作りで、ご本人曰くまだ未完成だそうです。

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深沢小さな美術館。

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美術館入り口。

美術館周辺にもコケがたくさん生えており、敷地にはオオカサゴケも生えていました。
展示されている作品は、洗練された美が表現されているもののなかに、ユーモラスなテイスト加わった作品もあって、
見ていて楽しいです。
美術館にある内装品も手作りのもので、見所満載でした。
美術館で芸術作品を鑑賞した後は、
これまた近所にある古民家カフェ?と称していいのか分かりませんが、
アットホームな雰囲気のお休み処「松葉」さんへ。

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松葉さん看板。

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松葉さん入り口。

いきなり10人という大勢でお邪魔したにもかかわらず、丁寧に対応で、コタツの席を用意して頂きました。
そこで、それぞれ、お茶や甘味を注文してまったりとしたお茶の時間となりました。
とても居心地がよく、つい長居してしまいました。
ここで、旅が終われれば良かったのですが、今回の旅は駅から遠く離れた場所まで歩いてきたので、
駅まで歩く行程が最後に残っていたのでした。

参加してくださった皆さまのお陰で、とても楽しく充実した旅になりました。
本当にありがとうございました。感謝致します。



Posted by 上野健 at 23:57

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